「利益」ではなく「資産」を増やすやり方とは?
皆さん、こんにちは。
園原新矢です。
今回のテーマは「『利益』ではなく『資産』を増やすやり方とは?」です。
「利益」ではなく「資産」
お金を増やしたい、お金持ちになりたいという方は、
当然利益を上げることに意識が向くと思います。
まず、お金の稼ぎ方(得方)というのは、
キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があることを理解しましょう。
キャピタルゲインは「売買差益」のこと。
安く買って高く売り、差益を抜いていくやり方です。
多くの場合「投資」というと、このキャピタルゲインでの儲け方を指している場合がほとんどです。
ですが、トレードで利益を得ているだけの人は投資家ではありません。
投資家というのは、「インカムゲイン=保有することによって毎月配当が出てくる」
といった仕組みを持っている人のことを指します。
本当のお金持ちというのは、このインカムゲインをしっかり作れている方達です。
もちろんキャピタルゲインもインカムゲインも両方必要なのですが、
今回は「資産を増やすやり方」なので、
利益ではなく資産を増やすということにフォーカスした時にどんな効果が出るのか?
ということについて、例を挙げてお話ししたいと思います。
売買差益を目的にしない
例えばA株を100万円で100株買ったとします。
購入時点で1万円だった株価が1.2万円になった=20%上昇したとすると
100万円は120万円となります。
ほとんどの方は、差額の20万円が儲かったと思って、株を売却して利益を取ります。
100万円で買ったものが120万円で売れたので、20万円が手元に入る。
これがまさにキャピタルゲイン(売買差益)ですよね。
これをたくさん増やしていこうと思うのですが、落とし穴があります。
ここに集中しすぎてしまうと、
手元のお金を増やすことばかりに意識が向いてしまい、
売買差益の20万円も元々持っていたという感覚になってしまうのです。
120万円を元から持っていたということになってしまうので、
今度それが失われた時に、ものすごく嫌な気持ちになります。
特に価格が変動するものというのは、感情がものすごくブレます。
最終的にインカムゲインに流すことを目的に
キャピタルゲインを増やそうとしているなら良いのですが、
目的がないままキャピタルゲインを得ようとすると感情が揺れやすくなります。
つまり、利益を目的にすると、メンタルがやられてしまうのです。
しかし、利益を目的にするのではなく、
資産を生んでいく事を目的にすると、
気持ちが安定してきます。
100万円の元金が120万円になったから
120万円を売却して20万円の利益を得るというのではなく、
100万円分だけ換金してみたらどうなるか、と考えてみましょう。
20万円分の利益が出ていたとしても、100株という数字は変わりありません。
つまり1株1万円だったものが1.2万円になっているということです。
100万円÷1.2万円をすると、83.3333…株となるので、
83株くらいを換金すれば100万円が回収できるということになります。
残り17株は資産として保有している状況になりますし、
この17株の株価が上がろうがなくなってしまおうが、
「もう損はない」ということになりますよね。
これが、利益ではなくて資産を目的に投資を行うという考え方です。
これは『金持ち父さん貧乏父さん』の話などにも、
タダで(資産を)手に入れる方法として出てきますが、
83株分の100万円で、違うB株やC株をさらに買う原資にできます。
このように、どんどんお金を回転させていきます。
B株でも同じように10~20株を残し、C株でも20株を残し…
と、いろいろな資産を積み上げながらお金を回転させていくことが可能となります。
もちろん損をすることもありますが、
すべてうまくいった場合には、多くの配当や値上がり益まで生んでくれる可能性のある資産を手に入れることができるでしょう。
その後に、株価が下がろうが上がろうが、
その会社がつぶれなければ資産を保有していることになりますし、
毎年しっかりと配当を出してくれるかもしれません。
買値1万円だった株が倍の2万円になったとしたら、
元々の100株をそのまま持っていた場合、100万円が200万円になるのだから、
83株を売却せずに持っておけばよかったと思う方もいるかもしれません。
ですが、この戦略はあくまでも「資産を増やす」やり方だと考えて下さい。
資産を増やしていく方法
このように現金を回収しながら資産を増やしていく
という考え方は非常に面白くありませんか?
例えば優待などもそうですね。
最低単元100株で購入したら優待がもらえるという株を、100株より多めに保有しておきます。
その後値上がりした時に、優待をもらえるための最低単元100株分を残し、その100株分以外は売却してしまいます。
そうすると、優待株を保有し続けることで優待品を毎年もらいつつ、売却した利益は他の投資先への資金にすることができます。
これが、利益を目的とするのではなく、資産を目的にして増やしていくやり方の一例です。
ある程度のお金があったら、期間は人によって違いますが、資産を作っていくことができるでしょう。
では不動産だった場合はどうなのでしょうか。
例えば100万円程の頭金を支払って3,000万円~5,000万円くらいの物件を購入し、
家賃収入からローンなどを全部差し引きして、毎月3万円くらいの収入があったとします。
3万円×12ヶ月=36万円
頭金100万円に対して考えると、ROI(利回り)36%なので、
ほぼ3年で頭金分を回収でき、そのお金をまた違う不動産の頭金に使うことができます。
もちろん空室リスクなどはすべて省いていますが、
回収したお金で次の物件を買うということは、
(うまく運用が回れば)どんどんお金を生んでくれる物件を1つ保有した、ということになります。
最初の不動産の売却益を使って次の物件を買う頭金にする、ということも可能です。
キャッシュフローを目的にした場合でも、
回収してそのお金を他のものに使うというのは、資本効率が非常に高いのです。
利益を目的にして資金を大きく増やし、一気に資産を買うという戦略も有効ですが、
しっかりとしたメンタルコントロールが必要なので、長期的に学べる環境が必要でしょう。
利益を目的とするのか資産を目的にするのかによって、
私たちが受け取る感情は変わってきます。
自分で試しにやってみて、自分に合ったやり方を探してみるのも良いと思います。
今回は利益ではなく資産を増やすというやり方をご紹介しました。
このやり方を試してもらえれば、不労所得を得てラットレースを抜けていくイメージもついてくると思います。