非課税期間無限!?
新NISAの枠の再利用と年収・資産別3つの投資パターン
皆さん、こんにちは。
園原新矢です。
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シンさんのお金の学校
「マンガ・資産家シンさんの教え」のシンさんが
難しいと思われがちなお金に関するアレコレを
出来るだけ分かりやすくお伝えいたします。
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本日のテーマは「非課税期間無限!?新NISAの枠の再利用と年収・資産別3つの投資パターン」です。
※前回は投資初心者ほど陥るワナとは?ということで
積立投資を優先してはいけない
というお話しをさせていただきました。
パターン1 成長投資枠のみ使い切れ!
平均年収はおよそ400万円前後と言われていますから、
多くの方がパターン1に属するかと思います。
そして新NISAを活用するうえで、
「パターン1の方がどうすればお金持ちになれるのか?」
ということを私は最優先で考えています。
前回も伝えましたが、
このパターン1の方が1年で自由に使えるお金「FCF(フリーキャッシュフロー)」は
よくても年収の30%ほど、120万円/年ぐらいでしょう。
そんな方が120万円のつみたて投資枠から優先して使ってしまったら、もう他に何も投資できません。
手持ちの保有資産から少し投資したらそれで終わってしまいます。
そして個別株ではなく投資信託ですので
短期間での儲けはたかが知れています。
これでは今熱くなっている株式市場の波に乗り切れず、
あまり資産も増えないままで気づけば5年ほど経過している。
こんな事態になってしまう恐れがあります。
ですから結論としてパターン1の方は
「つみたて投資枠は捨てて、成長投資枠のみ早期に使いきる!」
という投資パターンに絞ることが重要です。
しかしそれでも
「年間240万円、累計1200万円の成長投資枠は使いきれず余ってしまうのでは?」
そう思った方もいるかと思います。
そんな問題を解決してくれるのが
今回の新NISAで新しく追加された目玉の制度「枠の再利用」です!
新NISAにおいて
これだけは必ず押さえて頂きたい重要な制度です。
この枠の再利用とはなんなのか?
従来のNISAと違い、
「投資枠を上限まで使い切っても保有中の商品を売却すれば翌年に枠が復活する」というものです。
まだしっかりと理解できていない方もいるかと思いますが、
私たち投資家にとっては非常に大きな内容です。
新NISAでは、一生涯の投資枠を
「簿価残高方式」と呼ばれるもので管理します。
購入した時の金額をもとに管理するので、
240万円分投資した株が倍の480万円まで値上がりしたとしても、
消費する非課税枠は「240万円」ですみます。
そしてその株を売却すると、
翌年に「240万円」の枠が復活します。
例えば、
新NISAがスタートした2024年1月に240万円の株を購入し、
その年の12月頭に倍の480万円になったため売却したとします。
そうすると翌年2025年の非課税保有限度額(累計の枠)は
240万円ではなく0円からスタートします。
(年間の投資できる枠は240万円ですが
累計1200万円の非課税保有限度額の枠は復活しているということ)
このように枠を使い切ってしまっても
売却すればその分の枠が翌年に空くので、
また新たな投資をすることができます。
この「枠の再利用」は、これまでのNISAではできませんでした。
一生涯で株式は1200万円までが非課税枠と決まっていますが、
「枠の再利用」を上手く活用すれば
毎年、非課税で運用し続けることも可能になります。
つまりこの新NISAの制度が続く限り、
今後は株の売買で税金を払うことが無くなるかも知れないのです!
利益の約20%を支払わずに運用し続ける
ということの価値は非常に大きでしょう。
この「枠の再利用」を活用することで
年収や資産保有額が少ない方であっても
「回転数」でカバーすることができます。
仮に1つのやり方として
2024年1月に成長投資枠240万円を使い切ったとします。
その年のうちに運よく株価が2倍に上昇した場合、
売却することで資産が480万円になって帰ってきます。
そして翌年、また成長投資枠は復活しているので
増えた480万円の中から240万円を投資すればOKになります。
もし1年以内に株価が全く上がらず240万円のままだった場合でも
売却することで、翌年2025年もその240万円をそのまま転用することができます。
資金が少ない人でも取り組める手法といえますね。
さらに1年以内にマイナスが出ていた場合は
無期限で保有することが可能ですので、
じっくりと数年待つ戦略に切り替えてもいいかもしれません。
その場合は翌年のフリーキャッシュフローが仮に120万円であれば、
その分だけを成長投資枠で使えばOK。
もちろん通常の(特定口座の)株の売買で資産が増えていた場合は、上乗せして買い付けてもいいでしょう。
時間が経ち保有していた株がプラスになってくれば
売却し、翌年以降の成長投資枠に利用すればいいだけです。
つまりお金がない方が意識しなければいけないことは
「年間240万円、累計1200万円の成長投資枠分」を
回転売買も駆使して早期に使ってしまえ!ということです。
本来なら3年~5年は保有して
じっくり5倍~10倍という果実を得たいところですが、
資産が少ないので最初は割り切って
回転売買で枠をどんどん消費することに意識を向けましょう。
1回か2回、2倍や3倍に株価が上がってくれれば
そのあとは余裕を持って毎年成長投資枠を使い切れるようになります。
そうなればこのあと説明する
パターン2の方の投資法なども実践することができ、運用が安定するでしょう。
パターン2 浪費を抑えて成長投資枠を使い切れ!
平均的な年収よりも高い方、
もしくは資産がある程度たまっているケースが
パターン2に当てはまります。
このパターンの方たちは
パターン1の方よりも余裕をもった運用が可能になります。
一番の違いは「枠の再利用を活用するのは同じでも回転売買は思わぬ利益が出た場合のみでOK」という点でしょう。
年収800万円の方がフリーキャッシュフローを30%残せたとして年間240万円です。
これはそのまま毎年の成長投資枠を使い切れる数字です。
つまり回転売買などを行わずとも
毎年、年間投資枠の240万円を使い切れるので非常に運用が楽になります。
年収がそこまで高くないケースでも
貯金は500万円~1500万円ほどあるという場合もこのケースに当てはあります。
つまり資金を他の手段で増やしたりせずとも
毎年の240万円の枠を使い切れる人であればいいわけです。
このパターンの方が目指す投資法は
ただ毎年成長投資枠を使い切る!ということだけですが、
年収や資産額がそこそこある方はそれに比例して「浪費」も増えてしまう傾向にあります。
ですので運用自体は非常にシンプルなのですが、
不安要素として浪費してお金が足りなくなってしまうというケースが考えられます。
頑張って稼いだんだから
ご褒美をあげたくなる心理はとても理解できます。
ただ今回に限ってはなんとか我慢してください。
今回の非課税制度は
今までの日本の歴史を振り返ってもなかったとびきりお得な制度です。
いつまでもこんな税制優遇が続くとは限りません。
ここ数年だけは少し浪費を抑えて投資に回してみてください。
きっとその後は飽きるほど浪費する未来が待っているはずです。
パターン3 成長投資枠もつみたて投資枠も使い切れ!
もうこのクラスになるとお金が有り余ってきます。
しかし高収入のサラリーマンや経営者の方は総じて忙しく、あまり資産運用に時間を割けない傾向があります。
そのため運用はせずにそのまま貯金で眠っているケースなどもあり、その多くは「死に金」になっています。
これは非常に勿体無いですね。
さらにこのクラスになってくると
あまり大きな利回りは必要なくなってきます。
投資元本が大きいことから
年間4%ほどのリターンを目指しているだけで
それなりに資産が膨れ上がっていきます。
そのため成長投資枠で個別株を買わずとも
じっくり投資信託で長期投資に適したものを取り入れるのも一つの手にはなるでしょう。
ですがそれでも私は成長投資枠では株を買い付けてもらい、
余った分をつみたて投資枠で長期分散投資してもらえればいいと考えています。
個別株を買う場合も、分散して買ってみるのもいいですね。
パターン3でない方は
あまり分散投資せずに「これだ!」と決めた個別株を買う方が有利です。
この辺りは次回お話ししますね。
つまりこのクラスの方は
つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円の計360万円を全て使い切って運用することをお勧めします。
これだけ使い切ってもまだ資産は残っているでしょうから
その分は通常の株売買などに利用するのも効果的ですね。
大枠ではありますが、新NISAの活用法を
年収・資産別にお伝えしていきました。
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次回はいよいよ
「実際に成長投資枠で何の株を買えばいいの??」
という点をお伝えしたいと思います。
ぜひ次回もお楽しみに。