金持ち父さんシリーズを徹底解説!
金持ち父さんの6つの教え
第4の教え「会社を作って節税する」
皆さん、こんにちは。園原新矢です。
今回は「金持ち父さんの6つの教え」より
4つ目の教え『会社を作って節税する』を取り上げます。
前回の「自分のビジネスを持つ」をまだご覧になっていない方は、ぜひそちらもご覧下さい。
このコラムは動画でも解説しています。文章を読むよりも動画でご覧になりたい方はぜひご視聴ください。
金持ち父さん貧乏父さん
税金を支払うタイミング
みなさんは自分が働いた後、必ず天引きされる「税金」について考えてみたことはあるでしょうか?
この税金に関しても知っているかどうかが試されています。
今の日本ではご存知の通り累進課税なので、稼げば稼ぐほどその分多くの税金を支払わなくてはなりません。
2015年以降では年収4,000万円以上の税制枠も創設され、税率(所得税)は45%にもなりました。
社会保険料の負担や住民税などを合わせると大変な金額になります。
控除があるとはいえ、1年のおよそ6ヶ月〜8ヶ月の稼ぎを国に支払っているこの状況では、
日本の富裕層も税率の低い海外へどんどん出ていくでしょう。
住む場所、仕事をする場所を変えてしまうほど税金とは大きい項目なのです。
では今回の教えである「会社を作って節税する」というのはどういう意味なのでしょうか?
実は従業員と経営者では「税金を支払うタイミング」が違うという決定的な違いがあります。
この違いによって「お金の流れ」と「使えるお金の絶対量」に大きな差が出てくるのです。
何気なく天引きされている税金ですが、皆さんは給与明細をしっかりと見た事がありますか?
そこには分かりにくい名目で給与から先に天引きされているものが記載されています。
ほとんどの方がいくら会社から支払いを受けていて、いくら税金が取られているか?ということを認識せずに受け取っているかと思いますが、一度しっかりと確認する機会を設けてみましょう。
実はサラリーマンの方と会社を起こしている人の大きな違いは、
「最初に税金を支払うか?」
「後で税金を支払うか?」
という点なのです。
サラリーマンの方は先に「源泉徴収」という形で税金を天引きされています。
逆に会社を起こしている方は「一番最後」に税金を支払います。
この税金を支払う順番が違うことにより圧倒的な差になってしまうのです。
あなたがイメージしやすいように例えを挙げますが、実際はこれほど単純ではありません。
ただ理解を深めてほしいので以下に例をあげます。
仮に税率が同じだと仮定すればこのようなイメージになります。
例)30%の税金がかかった場合
サラリーマンの場合:
①100万円の利益に対して30%の税金=30万円の税金を「先に支払う」
②残った「70万円」のお金から自由に使える
会社経営者の場合:
① 100万円の利益に対して掛かった経費が「50万円」とする
つまり「利益を上げるために関連する費用にお金を先に使えた」ということになる。
② 残った利益50万円に対して30%の課税=15万円の税金を「最後に支払う」
このように利益の金額は同じでも、どの段階で課税されるか?が違うだけで
会社経営者の場合は納める税金を15万円も少なくできました。
つまりその分サラリーマンよりも経営者の方がより多くのお金を有効活用したことになり、
これがいわゆる節約ならぬ「節税」ができるということになります。
(※)理解を深めるために簡略化していますが、実際に税金について決断する場合は専門の方のアドバイスをしっかり聞くようにして下さい。
このように最初に税金を支払うか?
それとも残った利益に対して税金を支払うか?
という点が違うだけで、最終的に自分で使える金額に差が出てしまうということです。
簡単にまとめると、こういった順序になります↓
◆ 会社のために働いている人(サラリーマン、公務員など)
1.稼ぐ
2.税金を払う
3.お金を使う
◆ 会社を持っている人(会社経営者、金持ちなど)
1.稼ぐ
2.お金を使う
3.税金を払う
このように少し手順が違うだけで、お金の流れにかなりの影響を与えます。
「会社を作って節税する」という事は、
税金を「正味の利益」に対してのみ支払うということに変える事になります。
会社のために働いている人が使える税制の優遇措置は限りなく少なく、
会社を作っている人と比べて圧倒的に不利になります。
これだけ聞くと、絶対に会社を作った方がいいんだ!と考える人も出てきますが、
節税だけを目的に会社を作ると逆に多くの支払いが生まれてしまう場合があるので注意が必要です。
あくまでも会社を作るという事は「自分のビジネスを持つ」ということが念頭にあってこそです。
そこは間違わないようにしましょう。
それを分かった上で会社を持つことは税制を自分の有利な方に活用する事が可能になります。
もちろん合法で使える制度はたくさんありますが、毎年変わっていきますので
実際には専門の税理士さんにアドバイスを求めるのがいいでしょう。
お金を使うことができるタイミング
重要なのは会社を持っている人と会社のために働いている人のルールが違うということ、
そしてそれがお金持ちになるスピードに大きく影響しているということです。
サラリーマンの人は会社から言われない限り、普段から領収書などを集めたりしないものですよね?
レシートすらもらわない人も多いですが、会社をしている人にとってはもはやレシートや領収書は「見えないお金」です。
会社をしている人であれば、何気ない外食が売り上げを上げる為の経費であったと認められれば売り上げから差し引く事が認められます。
つまり税金がかかる前の状態で「お金を使う事が出来る」のです。
それに比べて、サラリーマンの方は税金を支払った後のお金で食事を済ませます。
ここの差はゆくゆく大きな差になっていきます。
例えば、車であってもサラリーマンの人は税金を支払い終わったお金で自家用車を買います。
それにかかるガソリン代や保険料も全て個人の負担が当たり前です。
ですがこれが会社をしている人で社用車と認められれば、売上から差し引ける経費となり税金を払う前に計上出来る事になります。
特に車の場合は償却までの年数で経費計上の金額が変わってしまうので、もっとうまく活用する事も可能です。
例えば今年は利益がすこぶる出そうだ!と感じていて、車が営業で必要であったとします。
なんとか大きく経費計上して自動車という固定資産を手に入れつつ、利益にぶつけて相殺したいなと思ったら…
決算の期初に「4年落ちの中古自動車」を購入すれば、その年に「購入金額の全額を1度に経費計上出来る」ことになります。
本来は新車を買えば法定耐用年数というものがありますから、毎年少しずつしか(車は軽自動車が4年、普通車が6年間)経費で計上することはできません。
けれど簡便法という少し違った方法で計算してくれることを活用すれば可能となります。
詳しくは述べませんが、要は見込み利益とビジネスに必要不可欠な固定資産を購入したいタイミングをうまく見計らう事で、効果的な節税が可能になるということです。
もちろん合法の範囲内で、です。
このように会社を持つ事により、節税出来るメリットは働いている人よりも多くあり、
それは正しい知識とアイデアでさらなる効果も期待出来るという事です。
税金は国民が支払う義務ですが、だからといって理解しないままに徴収されるのも面白くない話です。
自分が稼いだ物は自分で計算して、納めるべき税金はしっかりと納めるという姿勢が、
結局は他人任せにせず物事を自分で考える力となるのだと思います。
「会社を作って節税する」ということは、
あくまでも「合法的に資金を管理できれば節税のチャンスがある」ということと理解しておきましょう。
次回は金持ち父さんの6つの教えの5つ目「金持ちはお金を作り出す」についてお伝えしていきます。
お楽しみに!